いただきますブログ
長いもピクニック
農場ピクニックには
「未知の体験」
「新しい発見」
「嬉しい出会い」
今までとは違う自分になる
きっかけが待っています
お客さんとして
長いもピクニックに参加して
人生が変わった
とあるスタッフの体験談
2018年10月某日
帯広市の中心地から農村地帯に向けて車を走らせること約30分、教えられた住所の付近に到着。この辺りのはずだけれど、、農村地帯を進みながら少し不安がよぎる。すると農場の名前が書かれた看板を発見。
看板を目印にさらに農道を進むと麦わら帽子を被った女性の畑ガイドさんが私たちに向かって手を振っている。
「こんにちは!」と明るい声をかけられた。
車を降りて、ハウスの中へ。渡されたものは長靴に帽子、そして「ヤッケ」。ヤッケとは防水・防風用のナイロン製でできた上下の作業着。農家さんたちはヤッケを着て農作業をする人が多い。長いも掘りはどうしても土が服についてしまうため、自分の服が汚れないようにヤッケを着る。気分はまるで本物の農家さん。いざ、畑に向けて出発。
いざ、長いも畑へ
歩き出してすぐに目の前には芝のような畑が広がってきた。
こんな広い面積になぜ芝、、?それとも牛のエサになる牧草、、?
すると畑の近くに建っていた看板に「Pasco」の文字。
十勝には色々な企業と契約している農場も多い
Pasco → パン → 小麦粉 → 小麦
そう、小麦の畑だと気が付く。
畑ガイドさんが、小麦には秋に種を蒔く品種と春に種を蒔く品種があることを教えてくれた。
パン用の小麦は春に種を蒔く種類が多いそうだが、この畑に植えられている「ゆめちから」という品種は秋に種を蒔く品種だそう。パンになる小麦だが、この時期にこんな景色を見ることができる。
畑をよく見ると機械が通ったところが道のようになっている。その道を使って小麦畑の中を進んでいく。広大な畑を横断して非常に気持ちが良い。
踏まないように気を付けながら、、、
小麦の畑を抜けると目の前に緑色のカーテンが現れた。
どこまでも続く
よく見ると1本ずつのツルが絡まって大きな緑色のカーテンのように見えていた。緑色のツルの下、土の中に長いもがある。
この緑色のカーテン、もう少し寒さが増すと黄色に紅葉すると教えてもらった。
農場の景色は日々変化することを改めて実感した。
景色に圧倒されていると遠くからスコップを持って歩いてくる人がいる。
この農場の農家さんだった。
この日はたまたま農作業の合間に時間ができたそうで、顔を出してくれた。
長いもは地面に垂直にはえており、長いものでは1m以上の長さがあるそうだ。
通常、長いもを機械で掘り起こし、それを人が集めていく方法で収穫していくが、このツアーでは一からスコップを使って長いもを掘っていく。
どんどん掘り出される長いもたち
農家さんがお手本を見せてくれたが、いとも簡単に1本掘り出してしまう。
次は私たちの番。
大人でも重労働
長いもは非常にデリケートであり、傷をつけないように慎重に掘っていく。「長いもがどこにあるかを想像しながら掘っていくと傷つけずに掘ることができるよ」と農家さん。格闘すること数十分。農家さんや畑ガイドさんに助けられながら農家さんの何倍もの時間をかけて長いもを掘り出すことができた。
本州ではほとんど見ることがないであろう、長く太くて立派な長いも。掘り終わった後にはもの凄い達成感が得られた。
達成感漂う笑顔
掘りたての長いもは根がびっしり
畑の中で土にまみれながらの作業は気持ちが良く、改めて農業は素晴らしい仕事だと実感した。
収穫した長いもは一部を調理して提供してくれる。
食事会場は農家さんのハウスの中。ハウスの奥には、トマトやナス、ピーマンなどの野菜が実っていた。
日が出ていれば温かい十勝の10月だが、日によっては肌寒いことも。
ハウスの中は程よい暖かさで、長いも掘りで疲れた体でイスに座ると少し眠気が襲ってきた。
そこに醤油の良い香りがふわっと広がる。出てきたのはバター醤油で味付けした長いものソテー。しゃくしゃく、ホクホクで初めての食感に感動。
とろろや千切りにした長いもなど、色々な食べ方で長いもを堪能した。
長いものフルコース
ランチは十勝産食材にこだわった「パンベキュー」が出てきた。さきほど歩いた小麦畑の小麦から作られたパン、十勝産のマッシュルームにベーコンをカマンベールチーズなど3種類のソースに付けて食べる。長いも鉄板の上で焼くと美味しいですよとガイドより勧められて実践する。また違った美味しさだった。
焼いた長いもにはナタネ油のアヒージョが良く合う
楽しく会話をしながら食事を楽しんだ。
帰り際、自分で掘った長いもを新聞紙にくるんで渡してくれた。立派な長いもはスーツケースに納まるか少々心配になったが、どうにか持ち帰った。
日常から離れ、畑の中で過ごすことで身も心も十分に満たされた。ツアーの中には初めての経験がたくさん詰まっていた。
この場所で体験できたこと、出会えた人たちはかけがえのないものになった。
この感動を今度は伝える側になろう、また十勝という場所に戻ってこよう、そう決めた日になった。