いただきますブログ
じゃがいもの花ピクニック
7月の十勝
白、ピンク、紫、青・・・一面に広がる色とりどりの花
マリーアントワネットも愛したというじゃがいもの花
小ぶりでかわいらしい花が満開に咲き誇る農場に
畑ガイドの案内で入っていこう
作物といえど、美しい花を咲かせるものも多い。身近な野菜でいえば、ナスは紫、ピーマンは白、トマトは黄の花がそれぞれ咲く。じゃがいもも他の野菜と同じように花を咲かせるが、品種によってその色が違う。この畑は男爵イモ、あっちの畑はメークイン・・・品種と花の色が分かるようになると、じゃがいも畑をそんな風に見ることができるようになるかもしれない。
農場ピクニックに参加して畑の散策を楽しんでもらいたいのと同時に、畑ガイドからこぼれる作物や十勝農業の話から新たな発見を得てもらいたい。
話が盛り上がり過ぎることもしばしば
ツアーに参加する前にご準備いただきたいものがいくつか。
畑に入る際には農場専用の長靴を履いてもらうので靴下をご準備ください。
7月の十勝は本州とは比べものにならないくらい過ごしやすい気候ではあるが、熱中症対策は必要。約1時間、1km程度歩くので飲み物を準備した方が安心してツアーに参加できる。
綺麗なじゃがいもの花だけでなく、美しい農村風景も写真におさめて欲しいのでカメラも必須。好きな場所で集合写真を撮りたければ気軽にスタッフに声をかけて下さい。
「はい、ピース!」ではなく、「はい、とかち~!」の掛け声で
準備を整えて畑の中へ進んで行こう。
©syuuhei-fajita
最初の撮影スポットに到着。
一面のじゃがいもの花畑。ここはあくまで畑なので、規模がとてつもなく大きい。広大な場所に同じ花が咲いているのだから、初めて見る光景と感じる人もいるだろう。
あまりに花が綺麗でガイドも一緒にパチリ・・・
紫、ピンク、青、白・・・品種によって色が異なっている。ちなみに十勝では白い花を目にすることが多いだろう。白い花を咲かせるじゃがいもは、ポテトチップスなど加工用の品種やでんぷんの原料となる品種が多い。十勝では加工用じゃがいもの生産量がスーパーなどで出回っているじゃがいもよりも多いためである。もっと詳しい話はツアーの中で・・・
じゃがいもの花はナスやトマトの花と似ている
じゃがいもの花が満開の季節はちょうど小麦も青い緑色から少しづつ黄金色へと変化していく時期でもある。2カ所目の撮影スポット。
収穫までもう少し
防除畝(ぼうじょうね)※を進んで行くと大人もついつい両手を広げて歩きたくなる。この時期、小麦の背丈はかなり伸びていて、小さな子どもはすっぽり隠れてしまうくらいの大きさになっている。
※防除畝・・・ブログ「青い小麦のピクニック」で詳しく説明をしているのでこちらも是非読んで下さい。 https://itadakimasu-company.com/information/200405aoikomugi/
最後に見えてきたのはとうきびの畑。とうもろこしのことを北海道弁で「とうきび」と呼ぶ。
雄花が満開
とうきびの収穫期よりやや早いこの時期、スーパーではほとんど見ることのできないとうきびの姿を見ることが出来る。それは、赤ちゃんとうきびの「ヤングコーン」である。ベビーコーンとも呼ばれ、缶詰の形でスーパーでは売られているので食べたことがある人もいるだろう。このツアーでは大きくなる前のとうきびを収穫、缶詰めとは違うフレッシュなヤングコーンを試食できる。
ちょこんと顔を出すヤングコーン
とうきびの葉の根本に生えているヤングコーンを探し出し、一つ収穫。小さな淡い黄色のヤングコーンがまるで大切に守られているかのようにたくさんのヒゲの中から出てきた。粒がとにかく小さく、可愛らしい。この姿も写真にぜひとも収めたい。
このまま成長させれば大きなとうきびになるのにもったいないなぁ、そんな風に思いながら一口食べてみる。ほのかな甘みとみずみずしさを感じることができる。生のヤングコーンを食べるのは初めて、という人も少なくない。ヤングコーンの試食ができるのもほんのわずかな期間のみなので多くの人に体験して欲しい。
取ったど~
このツアーでのおやつは、もちろんじゃがいもを使用。じゃがいもの収穫時期は8月~9月であり、この時期は収穫までまだ少し早い。そこで訪れたこの農場で去年収穫したじゃがいもをフライドポテトにして出している。
糖度が高いので少々焦げ付きやすい
じゃがいもは冷暗所で貯蔵することで、でんぷんが糖に変わりとても甘くなる。また、ここの農場では「トヨシロ」という加工用の品種を育ており、カルビーポテトと契約を結んでいる農家でもある。ポテトチップスになるじゃがいもだけあって、油との相性は抜群。今こうしてブログを書きながら、あのフライドポテトを想像しただけでお腹が減ってくる。
ランチツアーではパンベキューに加え、越冬じゃがいものフライドポテトも食べることができる。パンベキューで出てくるカマンベールチーズにフライドポテトを付けて食べる食べ方が私のおススメ。
じゃがいもの花を眺めながらの食事
食事を終えてツアー終了。
富良野や美瑛をはじめとした豊かな大地が育んだ美しい庭園が北海道にはたくさんある。
じゃがいもの花が一面に咲き誇る姿も、”十勝らしい”美しい庭園の一つになっていると感じる。
ただし、ここはあくまで生産の現場。いくら美しい花が咲き誇っていても無断で立ち入ってはいけないことを忘れないで欲しい。